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がんと診断されたあなたへがんの遺伝子検査

日本においてがんのゲノム(遺伝子)検査は、現在の標準的な治療を全て受けても治らなかった患者さんにのみ保険適用されています。がん患者さんが最後に受ける検査になってます。しかし、われわれはがんと診断を受けた一番最初にこそゲノム検査を行うべきであると考えています。

弊社では、がんの治療前後でガーダント 360 検査を受けることを提案しています。血液のみを用いてがん由来の遺伝子異常を検出します。治療後にも同じ遺伝子異常が検出される場合は再発の可能性が極めて高いため、再発や転移が明らかになる前に速やかに適切な治療を開始でき、治る可能性が高まります。また、治療に適切な抗がん剤がみつかることもあります。さらに、がん由来の遺伝子異常に基づいたオーダーメイドのペプチドワクチンを作成することも可能です。

検査の実際

<ガーダント 360 検査を受けてみました>

 原発不明がんで全身に転移し、ステージ 4 の状態です。今は、標準治療と呼ばれる抗がん剤治療を受けています。この抗がん剤が効かなくなった時は、がんゲノム医療(がん遺伝子パネル検査)を健康保険で受けることができます。しかし、それでは遅いのではないでしょうか。今の抗がん剤が効いているうちに次の治療に備えたいと思い、この検査を受けることにしました。ただ、この検査は保険適用されておらず、費用(44万円)は全て自己負担になります。

 実際の検査は、血液を約 20 ml、腕の静脈から採取されただけでした。採血してからちょうど 8 日後に検査結果報告書が全て英文で届きました。その英文をワトソンクロス株式会社の担当者の方が日本語に訳した上で内容を丁寧に説明してくれました。

 検査結果では、サイクリン D1(CCND1)と上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子の増幅が認められました。この2つの遺伝子はがんのアクセルとして働いているそうで、私の中のがんが増殖しているのはこの 2 つのアクセルが踏まれているせいみたいです。さらに、この 2 つのアクセルを解除できる薬が存在することも報告書に記載されていました。

CCND1 の働きを抑えることができるのは、アベマシクリブ(商品名:ベージニオ)、パルボシクリブ(商品名:イブランス)、リボシクリブ(商品名:キスカリ)の 3 つの薬で、ベージニオとイブランスは、乳がんの治療薬として日本でも承認されており、使用できることがわかりました。一方、 EGFR の働きを抑えることができるのは、アファチニブ(商品名:ジオトリフ)、ネラチニブ(商品名:ネリンクス)、パニツムマブ(商品名:ベクティビックス)の 3 つの薬で、肺がん、乳がん、大腸がんの治療薬としてそれぞれ日本でも承認されており、使用できることがわかりました。このような薬をうまく併用すれば私のがんもおとなしくなってくれるのではないかと期待してます。

 ただ、今は標準治療がうまく行くように頑張るだけですが、それがダメでも次の治療法が存在していることを知っているだけで前向きに治療に取り組めます。しかし、検査を受けた方の中には遺伝子異常や効果の期待できる薬が全くみつからないこともあるそうで、この検査を受ける判断は非常に難しいと思います。

(あくまで個人の感想であり、弊社で若干の編集を加え掲載させて頂いております)

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